アレルギー性鼻炎(花粉症など)について
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一般的に「ある特定のたんぱく(スギの花粉やダニの死がいなど)が鼻の粘膜にくっついて、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどのアレルギー症状が出るもの」を指します。
花粉症もアレルギー性鼻炎の一つで、スギやヒノキの花粉などが原因で鼻や目にアレルギー症状がでます。
当院での診断について
当院ではアレルギー性鼻炎の診断として、以下の項目を確認しております。- 患者さんの鼻の症状
- 鼻の粘膜変化の程度
- 鼻水の中の好酸球(アレルギー性鼻炎があると鼻水に出てくる細胞)
- 血液検査で数値(抗体値)の上昇
血液検査について
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3歳~小学校中学年のお子さんの場合
指先の血液を採取し行う簡単な検査をおすすめしております。痛みは指先をはじく程度で、インフルエンザの予防接種に比べると軽い痛みですのでご安心ください。
調べられるアレルギー項目は8つ(スギ、ゴキブリ、イヌ、ヨモギ、ブタクサ、カモガヤ、ダニ、ネコ)に限定されますが、20分程度で検査結果がわかるというメリットもあります。
検査内容の詳細は以下のぺージでもご紹介しておりますので、よろしければご覧ください。
http://allergyinsider.com/20min/
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小学校高学年~成人以上の場合
通常の採決方法で検査する方法をおすすめしております。
患者さんによって、調べるアレルギー項目を選べるというメリットがあります。
治療の種類
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抗アレルギー薬・鼻にするスプレー(点鼻ステロイド)・漢方薬
内服薬の効果は高めで眠気が少ないものが増えています。
鼻にするスプレーは鼻づまりの時だけではなく、毎日使用することで効果があり、内服の量を減らせることもあります。当院では粉と液の2種類準備しています。
従来の内服や点鼻薬に抵抗のある方には漢方薬も勧めています。
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環境整備
検査結果をもとに自宅の掃除の回数を増やしたり、洗濯物の干し方、外出時の衣服の調整などを行い、患者さん自身でアレルギーの原因を特定していく方法です。
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手術治療
現在、当院ではレーザー治療を含めた外科的治療は行っていないため、必要な方は主に倉敷記念病院や倉敷平成病院へのご紹介をしております。
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免疫治療
これまでのようにアレルギー性鼻炎の症状を薬で抑え込むのではなく、アレルギーの大本の反応を起こりにくくする治療であり、これまでの薬の服用を減らせる可能性があります。
この方法は大人の方はもちろん、特にお子さんにも勧めております。
理由としては…
- 一度アレルギーのスイッチが入ると他の原因でもアレルギー症状が出る可能性がある(アレルギーマーチ)
- 進学や就職前に3年間まとまった時間がとりやすい
- 女の子の場合、将来の妊娠・出産時に服用できない薬がある
非常に良い治療ですが、全ての患者さんに効果があるわけではなく、同時に注意点もあります。
当院では免疫治療に関する詳しい説明を毎週木曜日の午前を中心にお話ししておりますので、お気軽にご相談ください。
なお、さらに詳しい説明や初期治療については、アレルギーの免疫治療に長けた川崎医科大学の兵行義先生をご紹介させていただくこともあります。
原因を特定し、生活環境を整え、治療を受けることによって症状を軽くできる可能性があります。
長引く鼻の症状でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。